油や砂糖は控えめに!国産小麦の旨みと香りを引き出すパン作り

hitopan

国産小麦のぱんを美味しく作るコツはありますか?という質問をいただきました。
今回はこの質問にパン職人の目線でお答えしていきます。

パン職人が語る水分量と美味しさの関係

外国産小麦と同じように水分入れると扱いにくい生地になっちゃうので、水分量を少なめにして、様子をみながら足していく。
そのように捏ねていけば、失敗しにくいと思います。
そして、慣れてきたら水分量を少しづつ上げていくことをお勧めします。
水分が多ければ多いほど、パンは美味しくなる、とも言われています。
「口溶けがいい=美味しい」という考え方がベースにはなりますが。

国産小麦も外国産小麦も「口溶けがいい=美味しい」になる?

はい、そうです。
扱いやすい生地として水分量が65%くらいですね。
水分量70%〜80%になると(まぁまぁ頑張れば)生地がまとまると思います。

それ以上の水分量はチャレンジです。
扱い方の技術、打ち粉が必要になってきます。(専門的な話ですが)
水分量を100%入れるパン屋さんもあるくらいです。
水分量を100%にすると、生地はベタべタなんですが、食べた時に美味しくなるという認識がパン職人にはあります。

中種法(なかだねほう)と言って、一部に長く粉と水を合わせておくことで、さらに水を加え、熟成味も加えることもあります。
皮が薄くてパリッとしているのに、中はしっとり、もっちりというのが、水分の多いパンの特徴です。
このような特徴を指して、パンは「美味しい」という概念になります。

やっぱり焼き上がりがふわふわになるってことで、水分量が高いってこと?
水分が高いことで、柔らかさはでますよね。
ただ、表面の柔らかさ、硬さに関しては焼き方なので、高温で短く焼くとか、高温で結構長く焼くとかで、パンの状態って変わってしまうので、絶対法則ではないです。
他に水分値が高いパンは、割った時に気泡がツヤツヤしているという特徴もあります。
キラッキラのツヤツヤっていう、またそれも食欲をそそりますね。

国産小麦を活かすためには油や砂糖は控えるべき?

他に国産小麦と外国産小麦の違いで気をつけるってことがありますか?
国産小麦の良さを失わないように、極力油や砂糖を控えていただくことですかね。
国産小麦の良さは「小麦粉の旨み、 香り」です。

油や砂糖の量を増やしてしまうと、香りとか甘みがなくなってしまう?
なくなってしまうというか、感じにくくなりますね。
油や砂糖の量を増やせば増やすほど、香りとか甘みが感じにくくなってしまいますが、日持ちをよくしたいのであれば、油や砂糖を入れれば入れるほど日持ちします。
長期間保存したいのであれば、冷凍などで「国産小麦の旨み、香り」を楽しんでいただきたいのですが、柔らかいパン、ふわふわなパンが好きな方は、油や砂糖を入れるべきかと思います。

国産小麦で作る理想のフランスパンの作り方

固いパンがお好きな方はぜひ、国産小麦を使用していただきたいですね。
固いパンと言うと、フランスパンとかですか?
はい、そうです。
もう一切油や砂糖が入らないパンですね。
国産小麦フランスパンはお勧めします。
フランスパンですと、水分量が多いほうが理想です。
それこそ水分量70%以上はいきましょう。
粉と水が混ざったら放置。
時間が経つにつれて、勝手にグルテンが繋がっていくんです。
気温が高いと熟成ではなく発酵してしまうので、温度は低めに。

成形時、最終発酵は27度から30度くらいまで上げて焼き上げましょう。
より長く熟成する「オーバーナイト」という製法がお勧めなんです。こねた生地を丸1日冷蔵庫で寝かせるという製法です。

こねた流れで焼き上げる「ストレート法」よりも、水分が入っていくんですね、粉に。
長ければ長いと、よりしっとりしますし、旨みが強くなります。
噛みしめる旨みを楽しみたいのであれば、 ぜひハード系をお勧めします。

家庭用オーブンとかだとなかなか、綺麗に焼き上げるっていうのは難しいかもしれないよね。
そうですね。
家庭用オーブンは、基本コンべクションオーブンだと思うので、ファンで生地が乾燥してしまうんですよね。
それでも霧吹きしたり、水を入れたお皿を入れたりして、うまくできると思いますのでチャレンジしてみてください。

食パンの油分について知っておきたいこと

ちなみに、ひとぱん工房の食パンは油分は何パーセントくらいですか?
2%です。
それは少ないですか?
少ないです。
スーパーやコンビニで売られている食パンって、油分は大体どれくらいなんだろう?
8〜10%は入ってるんではないでしょうか。
それぐらい入れないと、あんなにフワフワにならないと思います。
なるほど。すると高価な油は使えないよね。
安いパンは、当たり前ですけど安い油を使うしかないと思います。

パンは砂糖が入ると、以前にもお話しましたが「甘い」ではなく「うまい」に感じるんですね。
輸入小麦(アメリカ・カナダ・オーストラリア産)の粉は、香りや味わいが弱いと私は感じています。
そんな粉に、さらに砂糖をたっぷり、油をたっぷり入れたら…
みなさんがよく知ってる、スーパーで売られているフワフワの食パンとなります。
さらに、脱脂粉乳やバターのような乳のフレバー(風味)も加わると、粉の存在は底辺となります。
フランス産小麦や国産小麦100%のパンを食べている方は、共感してもらえると思うんですが、あの香りの強さ、小麦の力強い味わいを知ってしまった方は、まったく別物のパンだと感じるでしょう。

ヨーロッパの粉は、日本の製粉方法とは異なり、さらに粉の味わいが強いです。
フランスに行った時に、バゲットを食べたら香りの強さに驚きました。

バゲットなので、塩と水と酵母しか入ってないのですが、パンの中身が黄色がかってるんですね。小麦の色が出ているのです。
全粒粉のような荒さはないけど、それくらい粉が主役で本当に美味しかったです。
私も以前、海外の人がよく来られるパン屋に勤めていましたが、海外の方は柔らかいパンは全くと言っていいほど買われませんでした。(ペストリー、パイは買われるのですが)
日本で売られている食パンやあんぱんなど、海外の人からしたら、粉を味わうことができず「美味しくない」という反応なのかもしれません。
もし英語が喋れたら、聞いてみたかったですね。(笑)

長くなってしまいましたが、国産小麦でオリジナルの美味しいパンを作ってみてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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ひとぱん工房の冷凍便

オンラインショップでは、店舗でしか味わえなかった手作りパンを「冷凍」でお届けいたします。
冷凍だからこそ、風味を極力逃さずに遠方の方でも焼きたてのような味わいをそのままにお楽しみいただけます。
お好きな時にオーブンやトースターで温めれば、国産小麦が香るふんわり食感をお家で再現可能です。

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国産小麦100%のパン屋
国産小麦100%にこだわり、熊本と北海道から厳選した小麦を使用する「ひとぱん工房」は、毎週土曜と日曜日のみオープンする手作りパンのお店です。東京や大阪の有名店で10年以上修行を積んだ女性店長が、香り高い素材を引き立てるこだわりの製法で丁寧に焼き上げています。砂糖はミネラル豊富な鹿児島県産の粗糖、塩には沖縄県産のシママースを使用し、素材の旨みを最大限に引き出したパンをお届けします。小麦の豊かな風味とふんわりとした食感が特徴で、どれも素材本来の味わいを存分に感じられると思います。
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