食パンを食べると謎にお腹すくのが早いのはなぜ??
今回は、いつもご利用いただいているお客様からの質問です。
ひとぱん工房の食ぱんを食べるとスグにお腹がすく?
ひとぱん工房さんの食ぱんを食べると、その後お腹すくのが早いんですけど、何か理由はあるんでしょうか?
私だけならともかく家族全員同じ現象で、小麦に理由でもあるのか気になりました。という質問です。
ご質問ありがとうございます。
ひとぱん工房以外の食パンだと、もっと腹持ちがいいということですね?
実はひとつ思い当たることがあります。
ひとぱん工房の「南のめぐみ食ぱん」は、油脂が少ないんですよね。
食パンの柔らかさは油脂の量で決まる
油脂をたっぷり配合すると、ふわふわの柔らかいパンになります。
食パンは、柔らかければ柔らかいほど好まれますので油脂は多くなる傾向にあります。
油脂が多いということは、保水力も上がって、翌日も翌々日もフワフワするパンができます。
食パンには意外と保存料は入ってないことが多くて、油脂や塩、砂糖の酸化防止力、抗菌力で食パンの保存性を上げているんですね。
あまり食パンだけ食べていても、油が入っているかどうかなんてわからないですよね(汗)
たどり着いた食ぱんの正解
ひとぱん工房の「南のめぐみ食ぱん」を油脂少なめにしている理由なのですが、これにはこだわりがあります。
開店当初はトランス脂肪酸フリーのショートニングの価格が高くて原価が跳ね上がってしまうため、1斤の価格をどうしてもリーズナブルにしたかったので、少なめにしてました。
それでも十分美味しいと納得していましたし。
ただ、劣化が早いのは分かっていたので、早めに召し上がっていただくか冷凍保存を勧めていました。
ある日、とある国産の高級食パンを食べた時に「あれ?あんまり小麦の味がしない…」って思ったんですよね。
改めてパン学校で習うような、基本のレシピや有名シェフの提案するレシピで試作してみました。
それまでは、自分のイメージで配合を組んでいたので良い機会になりました。
すると基本のレシピでは、すんごい油脂入れるんですよね。
それはもう!普段の自分の配合に慣れていることもありますが。びっくりするくらいの油脂の量。
油脂は最後に加えてこねることが多いんですが、多すぎてなかなかまとまらないし、出来上がった生地はテカテカのツルツル。
もちろん生地として均一化していますが、ツヤんツヤんなんです(笑)
ここまで油脂を入れたら、市販の食パンのようなフワフワの固くならないパンになるんだ!と、開業してから発見しました(笑)
油脂は小麦粉の味わいや香りを殺してしまう
そして、100%国産小麦を使用しても、油脂が多いと粉の味わいも香りも落ちてしまうことがわかりました。
(それをカバーするために、製法で小麦の旨みや香りを強くする工夫もあるんですけどね)
ひとぱん工房は粉の味わいや香りを一番に楽しんでいただきたいと思って、あえて油脂控えめレシピを貫いています。
そいういことで、ひとぱん工房の「南のめぐみ食ぱん」は粉の味わいを最大限に活かした個性的なパンとなっております。
油が少ないので、保水力が弱くて、翌日にはちょっと硬いし、かさかさしてくるんですよね。
トーストして、ザクザクっと食べていただくのがオススメです。
フワフワの食パンに慣れている方は「んー?普段食べている食パンとは違うかも?」と感じると思いますが、毎週リピートされる方も多くて、ひとぱん工房の一番売れている商品は「南のめぐみ食ぱん」です。
リピートされる方は「南のめぐみ」という国産小麦の虜になっているんだと思います。
話が長くなったんですが、油脂が多いと腹持ちがいいのはご理解いただけますよね。
質問いただいた「ひとぱん工房の食ぱんを食べるとお腹が空くのが早いのは、なぜ?」の回答としては、他の食パンと比べて油脂を少なくしているから。
思い当たることとしては、そこしかないかなぁと思います。
ひとぱん工房の「南のめぐみ食ぱん」は、フランスパンみたいな感じのシンプルさなんです。
小麦は消化が早いので、腹持ちが悪いのは皆さんご存知かと思いますが、油脂がない分余計にお腹が空くのが早いのかも。
それはちょっと初耳でしたけど、でもあり得ることだなぁと。
まだある!食ぱんへのこだわり
あと余談ですが「南のめぐみ食パン」は、お砂糖もめっちゃ少ないです。
お砂糖を入れると食パンは甘くなるの?
いいえ!甘くなりにくいんです。
パンに配合されている砂糖は、酵母の餌となり甘味が減ります。
そして、パンの美味しさを引き出す「支え」みたいな役割を担ってくれるのです。
不思議ですが「甘味」ではなく「旨み」に変わるんです。
Oh!イッツマジック!
でも、旨みに変わるなら良いじゃん!たくさん入れよう!というのはNG。
入れすぎると酵母の働きが弱くなって、膨らみの弱いパンになってしまいます。
なのでギリギリを攻めるんです。しかも、安い砂糖で!
食パンを食べた瞬間、小麦の香りや味わいがなく、ただ「うまーい」という感覚が広がるパンは、お砂糖たっぷりだと思って間違いないでしょう。
砂糖が出しゃばると、これもまた油脂と同じく主役の小麦の存在が消えていくんです(泣)
ワンパターンな味に向かっていくんですよね。
こうなると、個性も何もない飽きやすいパンになります。
小麦粉が外国産小麦(カナダ・アメリカ・オーストラリア)だと、もう「無」ですね。食感だけ…。
小麦の味を楽しみたいなら、原材料を削っていく感じのイメージだと私は考えています。
小麦粉なので低糖質とは言えないんですが、フワフワのうまーい食パンに比べたら「南のめぐみ食ぱん」は、かなり低糖質だと思いますよ。
最後にアドバイス
最後に、質問いただいた方にアドバイスすると、腹持ちを良くしたいなら、油脂と一緒に食べてみるのをお勧めします。
良質な油がいいですね。
グラスフェットバターとか、オリーブオイルと少量のいい塩をかけたり、サラダを乗せてアボカドをトッピングしてみたり。
卵が食べれる方ならスクランブルやゆで卵もいいでしょう。
「南のめぐみ食ぱん」は、何にでも合います。
納豆でもキムチでも(笑)
良い油をたっぷり配合した贅沢な食パンもいいとは思います。
そうなると、なかなか良いお値段すると思いますし、まだまだ良質な油脂にこだわったパンは少ない気がします。
コンビニ、スーパー、量販店では見たことないですね。
手前味噌で恐縮ですが、素材の良さと小麦を楽しむなら、ひとぱん工房の「南のめぐみ食ぱん」を強くお勧めします!