北海道長沼町の国産小麦農家さんに連作障害や赤カビについてなど伺いました。

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今回は、北海道長沼町にある「マオイの里農園」さんを訪れ、国産小麦農家の三浦さんにお話を伺いました。
三浦さんの畑での経験と知識を共有いただきましたので、ぜひご覧ください。

同じ畑での連作は避ける

三浦さんは、同じ圃場で同じ作物を作り続けると病気にかかりやすくなり、収量も減少すると教えてくれました。
そのため、畑では大豆やはるきらり、そして子実トウモロコシなどをローテーションで栽培しています。
特に子実トウモロコシは、家畜の飼料やコーンスターチの原料として使用される重要な作物です。
この地域で国産飼料の生産を推進する動きが始まり、三浦さんの農園でも取り組んでいます。

土壌管理と健康な作物

畑の健康を保つために、三浦さんは秋小麦を収穫した後にエンバクと呼ばれる緑肥をまき、青いまま土にすき込んで腐らせることで土壌に有機物を補給しています。
これにより、土壌の栄養が増え、作物の健康を維持しています。

春小麦と秋小麦の違い

春小麦は成長期間が短いため、病気に弱く、環境に適応する時間が少ないと説明されました。
対照的に、秋小麦はゆっくりと成長し、病気に強い特性を持っています。
また、地域によっても作物の適性が異なり、北海道のオホーツク地域では寒さが厳しいため、秋小麦が育ちにくく、春小麦を栽培することが一般的です。

小麦の収穫と品質管理

小麦の収穫時期には特に注意が必要です。
花が咲いた時期にカビがつくことが多く、これを防ぐために定期的に防除を行っています。
また、収穫前に穂が倒れることを防ぐためにも、収穫時期には慎重な管理が求められます。
収穫後も、穀物乾燥機を使って水分を12.5%まで下げ、発芽や腐敗を防ぎます。

小麦の品種と生産の工夫

三浦さんは、パン用の小麦として「ゆめちから」を主に栽培しています。
「きたほなみ」も栽培していましたが、この品種は収量の変動が激しく、安定した収量が得られないため、「ゆめちから」に切り替えました。
「ゆめちから」は安定した収量を持ち、作りやすいためです。
国が奨励する強力品種として、一俵あたり2520円の奨励金が支給されることあるそうです。

小麦の分けつと種まきの工夫

小麦の品種によって、1本から分けつして増える特性が異なります。
「ゆめちから」は分けつが少ないため、多めに種をまいています。
一方、「きたほなみ」は分けつが多く、種の量を少なくする必要がありますが、その管理が難しいため、現在は作っていないそうです。

収穫後の作業と品質管理

収穫した小麦はすぐに乾燥機に入れ、水分を規定の12.5%まで下げます。
収穫作業は迅速に行い、発芽を防ぐためにも夜通し行うことがあります。
発芽が始まると、パンの膨らみや麺のコシが失われるため、品質管理が重要です。

地域と気候に適応した農業

北海道長沼町では、春小麦と秋小麦の両方が栽培可能です。
しかし、気候や地域によって栽培できる作物が異なり、農家さんはそれぞれの地域の特性に合わせた栽培方法を工夫しています。
三浦さんの農園では、地域の気候や土壌に適した作物を選び、健康な畑作りを目指しています。

最後に

三浦さんの丁寧な説明と実践的な農業技術は、私たちパン職人にとっても非常に勉強になりました。
三浦さんの畑での努力と工夫が、私たちの食卓に美味しいパンを届けるための基盤となっていることに感謝します。
今後も、農家さんとのつながりを大切にしながら、パン作りに励んでいきたいと思います。
三浦さん、ありがとうございました。

まとめ

この訪問記録を通じて、小麦農家の現場での取り組みや工夫、苦労を知ることができました。
農業は自然との対話であり、気候や土壌の変化に対応するための知識と技術が求められます。
これからも、農家の皆さんの努力を支えるために、私たちパン職人も精進していきたいと考えています。

皆さんも、ぜひ北海道の美味しい小麦を楽しんでください。

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