失敗こそ成功の近道。挑戦が運を変える
ジャム兄:
ところで、ひとみ店長は、自分にとって嫌なこととか、仕事で失敗しちゃったなと思うようなことがあったとき、普段どんなふうに考えるんですか?
ひとみ店長:
実は途中までは、自己否定がすごく強かったんですよね。
自己嫌悪というか、『失敗をしないためにはどうしたらいいだろう』っていう次のステップにならなくて、ただただ自分を責めて終わってしまう感じで。
家に帰っても『今日の失敗は何でしちゃったんだろう』ってずっと考えちゃう。
でもあるとき『どうしてそう思ってしまったのか』『この失敗を次に活かすにはどうすればいいのか』っていうふうに切り替えられるようになったら、落ち込み方もだいぶ減りましたね。
もちろん失敗したら凹むんですけど、失敗から得られるものがあまりにも多いから、今では失敗はネガティブなことじゃないと思えるようになりました。
日本の教育と失敗へのイメージ
ひとみ店長:
日本の教育の影響もあるのかもしれませんが、どうしても『失敗はよくないもの』っていう印象が強いですよね。
なるべく正解を最短距離で見つけるのが正しい、みたいに。
でも実際は、失敗しないと学べないことだらけだし、失敗そのものが悪いことじゃないんだって認識になると、気持ちがすごく楽になると思うんです。
ジャム兄:
たしかに。周りの先輩が失敗したときに責める風潮があると、どうしても『失敗はダメなこと』って思いがちですよね。
でも『失敗したことで次に活かせるならいいじゃん』っていう雰囲気の先輩や上司がいる環境だったら、だいぶ違うのかもしれないですね。
失敗を恐れる心理と完璧主義
ひとみ店長:
そう思います。私も、誰かが失敗したときに責めるのはできるだけしないようにしていて、次どうしようっていう話に切り替えるようにしてます。
でもやっぱり失敗って恐れちゃいますよね。完璧主義の人ならなおさらだと思います。
ただ、失敗を恐れて自己嫌悪に陥ったままだと、結局また同じ失敗をしちゃうんですよ。
スノーボードで『あの木のほうに行ったらダメだ、行かないようにしよう』って意識すればするほど、なぜかそっちに向かって行ってしまう、みたいな感じで(笑)。
自分の失敗にばかり意識がいってると、結局また同じことを繰り返しちゃうんです。
本当に悔しいですけど、『失敗して怒られて、また失敗して、また怒られて…』っていうのを何度も経験しました。
絶対おかしい焼き色のパンなのに、わけもわからず出してしまったりして、『何やってるんだろう』って感じになる。
自信をなくしすぎるのも原因だと思いますけど、心理的に追い詰められると、なぜか同じミスを繰り返すんですよね。
心理的安全性がもたらすパフォーマンス向上
ジャム兄:
なるほど。それ、心理的安全性って言われるやつと関係あるかもしれませんね。
何で読んだか忘れちゃったんですけど、人って『ここなら怒られない』とか『ここなら安心して挑戦できる』って思える環境だとパフォーマンスが上がって、いろんなアイデアが出るっていう話があるんです。
逆に『ミスしちゃダメだ』みたいにピリピリしているときほど、失敗しやすいっていう。まさにそれを体験してる感じですよね。
あと、鈴木祐さんという方の『運の方程式』って本にもあったんですけど、運がいい人っていうのは、挑戦の回数が多いんですよ。
挑戦が多ければ当然成功もするし失敗もする。
でもその回数が多いぶん、結果として『運がいい人』って言われる。
さらに、失敗したときに立ち直るスピードも大事だって。
失敗して1か月悩む人と、翌日にはもう次の挑戦を始める人では、そこでもう1か月分の差が生まれるんですよ。
運の方程式 チャンスを引き寄せ結果に結びつける科学的な方法
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1か月悩んでる間に、同じ失敗をした人が10回チャレンジしていたら、そのうちのどこかで成功パターンを見つけられるかもしれないわけで。
エジソンじゃないですけど、失敗こそ大きな学びになるってことですよね。
ひとみ店長:
本当にそう思います。私も、失敗こそ恵みだと思ってます。
AIも大量の失敗を重ねて学ぶ
ジャム兄:
僕は職業柄AIに関わってるんですけど、今やAIってすごい注目されてますよね。
指示通りに絵を描いてくれたり、こっちが質問したことに大学院修士レベルの答えを返してくれたり。
でもあれも結局、ものすごい量の『失敗』を機械学習で積み重ねてるんですよ。
人間が一生かかってもできないくらいの試行錯誤を休みなく繰り返して、失敗パターンを学習して正解を導く。
感情がないから粛々とすごいスピードで試し続けられる。それがAIの強みなんです。
でも、人間だって赤ちゃんの頃は同じことをしてるんだと思うんです。
立とうとして何度も転んで、それでもまた立ち上がって…。
最初はバランスのとり方がわからないから失敗するけど、そのうち何かにつかまってみたら立てた、とか、たまたまうまくいった方法を体が覚えて同じことを繰り返してるうちに歩けるようになる。
赤ちゃんの頃なんて、みんな失敗だらけですからね。
失敗は資産になる
ひとみ店長:
確かに、私たちは赤ちゃんの頃から大量に失敗してるのに、大人になると忘れちゃってますよね。あたかも失敗せずにここまできたみたいな勘違いをしがちだけど、そんなことは全然ない。
ものすごい数の失敗を重ねて今があるんだと思うんです。
ジャム兄:
そうですよね。ビジネスとかだと失敗は損失に直結するかもしれないけど、それ以上に得るものがある。
たとえロスが出ても、お客さんを怒らせて帰らせちゃっても、そこから学んで次につなげれば、その失敗はすごい資産になると思います。
ひとみ店長:
そうですね。ただなんとなく落ち込んで終わったらそれまでだけど、しっかり糧にできればプラスに変えられる。
そう考えると、失敗って本当に大事だなって思います。