【2025年上半期】パン屋店長が本気で解説!ひとぱん工房の人気パンランキングBEST4!不動の1位に輝いたパンの秘密とは?
こんにちは!「ひとぱん工房」店長のひとみです。日頃からたくさんのお客様にご来店いただき、本当にありがとうございます。
今回は、2025年上半期の売れ筋パンランキング、いよいよTOP4の発表です!
この記事では、ランキングの結果と共に、それぞれのパンに込めた私のこだわりや、お客様にはなかなかお伝えできない開発の裏側、そして美味しさの秘密をたっぷりとお話しさせていただきます。
第4位 刺激的な辛さがクセになる!「スパイシービーフカレーぱん」

夏の日差しが眩しい今日この頃ですが、そんな暑い日にこそ食べたくなるのが、このパンかもしれません。第4位にランクインしたのは、「スパイシービーフカレーぱん」です!
実は、ひとぱん工房には「バターチキンカレーぱん」という、もう一つのカレーパンがあります。こちらは比較的マイルドで食べやすい、いわば王道の味。ですが、ランキングではこちらのスパイシーな方が上位にきました!
このスパイシービーフカレーパンの個性は、なんといってもハーブの使い方にあります。カレーのスパイスに加えて、「オレガノ」と「ローズマリー」を効かせているんです。
- オレガノ:清涼感のある爽やかな香りが特徴で、お肉の風味を引き立ててくれます。
- ローズマリー:力強く、少しほろ苦い香りが特徴で、特に牛肉との相性は抜群です。
これらのハーブをブレンドすることで、ただ辛いだけではない、深みと香りが豊かな、他ではちょっと味わえない独特のカレーフィリングに仕上げています。「この味、初めて食べたけどなんだかハマっちゃう!」そんな風に言っていただけるのが、私の密かな喜びです。
そして、このカレーパンのもう一つの特徴は、その「辛さ」。
開発段階では、スタッフが辛すぎて笑い出してしまう、なんてこともありました(笑)
「辛すぎるかな?」「でも、この刺激が美味しいよね?」と、何度も何度もスパイスの量を調整して、ようやく今の味にたどり着きました。
辛さの感じ方は人それぞれなので、とても難しい部分ではあるのですが、ありがたいことに「この辛さがいい!」と言ってくださるお客様が多く、今では毎週のようにご予約くださる熱狂的なファンの方もいらっしゃいます。
辛いものがお好きな方、まだ食べたことがないという方は、ぜひ一度この刺激的な美味しさを体験してみてください!
第3位 どこか懐かしい王道の味「自家製クリームぱん」

続いて第3位は、昔からの定番商品「クリームぱん」です!
この結果には、「やっぱりね!」と思ってくださるお客様も多いのではないでしょうか。
ひとぱん工房のクリームパンの心臓部であるカスタードクリームは、もちろん自家製です。
大きなパン工場などでは、品質管理の観点から既製品のカスタードクリームを使うことが多いと聞きます。もちろん、それも一つの選択肢ですが、個人で営むパン屋としては、やはり炊き立ての美味しさには敵わない、という想いがあります。
卵や牛乳、砂糖といったシンプルな材料を丁寧に混ぜ合わせ、鍋でコトコトと炊き上げていく。手間はかかりますが、そうすることで、既製品にはない卵の豊かな風味と、なめらかな口溶けが生まれるんです。それに、自分で作ることで余計な添加物を加える必要がなく、原価を抑えながら美味しいものをお届けできるというメリットもあります。
「美味しいものを作りたい」その一心で、ひとぱん工房のカスタードクリームは、実は今も進化を続けています。
つい2ヶ月ほど前にも、大きな改良を加えました。それは、「ファインスノウ」という新しい材料を取り入れたことです。これは、お米のでんぷんから作られた「米スターチ」で、これをカスタードに加えることで、よりクリーミーで、口当たりが安定するようになりました。日々、より美味しくするための探求は欠かせません。
そして、クリームパンのもう一つの名脇役が、上に乗った「アラレ糖」です。ザクザクとしたこのお砂糖の食感が、とろりとしたカスタードクリームと、ふわふわのパン生地の最高なアクセントになっているんです。
ただ、このアラレ糖、オーブンの熱で溶けてしまったり、袋に入れているうちにポロポロと取れてしまったりすることがあるのが、長年の悩み…。
お客様が袋から出した時に、つるんとした姿になってしまっていたら、本当にごめんなさい!
このザクザク食感も含めてのクリームパンですので、ぜひクリームと一緒にお口に運んでみてくださいね。
第2位 シンプルだからこそ美味しい!「たまごコッペ」

いよいよ第2位の発表です!冷蔵ケースの主役、「たまごコッペ」がランクインしました!
ふわふわのコッペパンに、これでもか!というほどたっぷりのたまごサラダをサンドした、シンプルながらも大人気のパンです。
このたまごコッペ、あまりにも人気で、一時期は材料の卵の供給が間に合うかヒヤヒヤしたこともありました。
最近の卵の価格高騰は、私たちパン屋にとっても本当に頭の痛い問題でして…。正直なところ、少しだけ値上げをさせていただいたのですが、それでもたくさんのお客様に手に取っていただけて、本当にありがたい限りです。
たまごサラダって、本当に美味しいですよね。でも、いざお家で作るとなると、
- 卵を茹でる
- 殻をむいて、潰す
- マヨネーズや塩コショウで味付けをする
- パンに挟む
…と、意外と手間がかかるもの。「今日のお昼は手軽に済ませたいな」という時に、このたまごコッペが食卓の助けになれたら嬉しいな、と思っています。
ひとぱん工房のたまごサラダは、材料も本当にシンプル。だからこそ、お子様にも安心して召し上がっていただけるかなと思います。
市販されているサンドイッチなどは、日持ちをさせるために保存料などが使われていることが多いですが、うちのパンはそういったものを一切使っていません。だからこそ、美味しさがフレッシュなうちに、できれば翌日の朝までには召し上がっていただきたい、というのが本音です。
特に、これからの暑い季節は、冷蔵商品のお持ち帰りにも気を使いますよね。
お買い上げの際は、できるだけ早く冷蔵庫に入れていただくよう、ご協力をお願いいたします!
栄えある第1位!進化し続ける「南のめぐみ食ぱん」

お待たせいたしました!
2025年上半期、ひとぱん工房の売れ筋ランキング、栄えある第1位は…
「南のめぐみ食ぱん」です!
「やっぱり!」「そうだと思った!」そんな声が聞こえてきそうです。
そうなんです、この食パンは、オープン当初からずっと不動の1位を守り続けている、まさに“工房の顔”とも言える存在です。
毎日焼き上げる本数も、いただくご予約の数も、他のパンと比べて圧倒的に多いのがこの食パン。
日々の食卓に選んでいただけているということが、本当に嬉しく、身が引き締まる思いです。
でも、実はこの食パン、「ずっと同じ味」ではないんです。
オープン当初からご愛顧いただいているお客様は、もしかしたらその変化に気づかれているかもしれません。私たちは、もっと美味しくならないか、もっと良い食感にならないかと、常に配合や製法に細かな改良を加えています。そのバージョンは、自分でも数えきれないほど…おそらく「バージョン20.5?」くらいにはなっているんじゃないでしょうか(笑)。
そして最近、この食パンに加えた最大の変化があります。
それは、「湯種(ゆだね)製法」を取り入れたことです。
「湯種製法」という言葉、パン好きな方なら耳にしたことがあるかもしれませんね。
これは、小麦粉の一部を熱湯でこねて、お餅のように糊化(こか)させた生地を寝かせ、それを本ごねの際に混ぜ込む製法です。
この一手間を加えることで、生地がたくさんの水分を抱え込むことができるようになり、焼き上がったパンは驚くほどしっとり、もっちりとした食感になります。
そして、水分が抜けにくいので、翌日もしっとり柔らかいまま美味しく召し上がれるのが、最大の特徴です。
先日、この新しい製法で作った食パンをスタッフが試食した時、「え、全然違う!すごく美味しい!」と感動してくれたのが、本当に嬉しかった出来事です。
この湯種製法、手間もかかりますし、材料の原価も正直少し上がってしまいました。
でも、「この美味しさをお客様に届けたい!」という思いから、(現在のところは)お値段は変わらず据え置きで頑張らせていただいています。
当日、焼きたては、まず何もつけずにそのままちぎって、そのもちもち感と小麦の甘みを味わってみてください。翌日は、トーストすると表面はサクッと、中はもっちりとした食感のコントラストが楽しめます。
まだ新しい「南のめぐみ食ぱん」を召し上がったことがない方は、ぜひ一度、この進化した食感を体験していただけると嬉しいです!
まとめ:いつも本当にありがとうございます!
というわけで、今回は「ひとぱん工房」の2025年上半期売れ筋パンランキングTOP4をご紹介させていただきました!
- 第4位:スパイシービーフカレーぱん
- 第3位:自家製クリームぱん
- 第2位:たまごコッペ
- 第1位:南のめぐみ食ぱん
あなたの好きなパンはランクインしていましたか?
こうしてランキングを振り返ってみると、一つ一つのパンに、開発した時の思い出や、お客様との会話、そして「もっと美味しくしたい」という私たちの想いが詰まっていることを改めて感じます。
さて、下半期のランキングはどうなるでしょうか?
おそらく、この強力なメンバーはあまり変わらないような気もしますが…冬になれば、また新しい季節限定のパンが登場して、この牙城を崩すかもしれませんね!
次回のランキング発表も、ぜひ楽しみにしていてください。
これからも、皆さまの毎日の食卓に、ささやかな幸せと笑顔をお届けできるようなパンを焼き続けていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!