国産小麦の魅力を探しに宮城県のアグリードなるせさんに行ってきました

おつぱんです!ひとぱん工房店長のひとみです。
今年も貴重な夏季休業を頂きましたので、お客様にとってさらに嬉しいパン屋になるようパワーアップの時間に充てれるよう過ごしております。
ひとぱん工房が次に目指す目標
そのうちの1つとして、製粉会社にお邪魔した時のことをブログで報告させて頂きます。
YouTubeでも語った内容なのですが、私の小さな夢の1歩を踏み出すことになりました。
その夢とは「日本全国の小麦を楽しめるパン屋さんになりたい」ということ。
当店の人気商品「(国産小麦全粒粉の)食べ比べセット」が、お得で美味しい!というお客様のお声と共に、閃いたのでございます。
国産小麦にこだわる当店だからこそ「日本全国の小麦を楽しめるパン屋さん」は新しいパンの楽しみ方だと思ったわけです。
そのためには地道ながら、情熱のある日本全国の製粉会社さんとの出会いが不可欠。
その小麦粉を使って、私がうまくパンを焼けるかどうか?というのも課題です。
しかし、小麦とは本当に面白いもので、同じ品種でも、土、気候、育て方、愛情!などで、味は全然違うものになります。
味の違いを、日本全国の小麦畑をに思い馳せながら楽しいパン時間を過ごしてほしい!
それが私の小さな夢のきっかけです。
宮城県の農家さん「アグリードなるせ」
まず最初に選んだ製粉会社さん「アグリードなるせ」さんのレポートです。


会長の安部俊郎さん、工場長の本多悟さんのお二方に待遇いただき、いろんなお話をさせて頂きました。
以下はご説明いただいた内容を簡単にまとめてみました。
なぜ小麦を栽培しようと思ったのですか?
米の生産に力を入れていましたが、お米よりもパンの消費が伸びているこのご時世、美味しいお米でもそれだけに頼っていては厳しく、小麦は難しいが新しいことにチャレンジしなければと思った。
アグリードなるせさんの小麦の強みはなんですか?
日本でパンが作れるくらいのたんぱく量の多い強力粉を作るのはとても難しいですが、小麦を作り始めてまだ4年ほどで、基準をクリアする強力粉の生産に成功しています。
追肥のタイミング、量など、知識や技術も重要ですが、最新のドローン導入による功績も大きいです。
逆に弱み、難しいことは何ですか?
小麦を収穫する時期と梅雨が重なってるので、収穫前に立て続けに雨が降るとかなり厳しいです。
収穫した中に、一粒でも赤カビが発生すると、瞬く間に繁殖してしまい全てダメになってしまいます。
なので、赤カビ防止薬を散布するしかありません。
本当は散布したくないので、赤カビに強い小麦を育てたい。(現時点ではないので、品種改良が待たれる)
自然の中に広がる広大な畑
米、小麦の他に、大麦、とうもろこし、も生産。
何でもチャレンジしたい、と阿部会長は語ってくれました。
事務所の横に広大に広がる畑、畑、畑。
日本三景「松島」も近く、のどかで、空気を吸うだけで癒されます。

アグリードなるせさんのバームクーヘン
事務所の横では、製粉所、アグリードなるせさんの小麦粉で作ったバウムクーヘン(のびるバウム)も販売しています。
のびるバウムの「のびる」は、その地名「野蒜(のびる)」から命名されているようです。
とってもおいしかったです!
製粉所内も特別に見学させていただきました

上記画像の製粉機があと2台あり、小麦水分量を調節する機械もありました。
小規模だと仰ってましたが、業務用オーブンを買うのにもビビっていた私には、こんなに大きな機材を揃えるなんて凄すぎる!
チャレンジ精神がヒシヒシ伝わってきました。

上の画像では伝わりにくいですが、左から収穫した小麦、徐々に周りの表皮(個性強い皮部分)を削っていく工程が最初にあります。
削れたら、そこからゆっくりとロール挽きで製粉されます。
臼(うす)とは違って、熱が発生しないので、より酸化しない全粒粉となります。
当店の、熊本産全粒粉、ライ麦はどちらも石臼挽きなので、ロール挽きは初めて見ました。
違いがどんな感じか楽しみです。
試作用にと、粉もたくさんいただき、ふすまもチャッカリ頂いちゃいました。(ふすまとは、最初に出る表皮の部分です)
この夏季休業期間にいただいた粉を使って試作を焼いて、何らかの結論出しまでいけたらいいなと思っております。
それでは、また次回のブログで会うすぺ〜!(宮城弁で会いましょうの意味)