新店舗の裏側!諦めかけていたイートインスペースが実現した理由

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春の東松戸新店舗オープンに向け、建設現場の視察と図面の最終調整が行われました。
当初、厨房面積が現在の3倍になるにもかかわらず、作業効率を優先すると客席が取れないという課題に直面していました。
しかし、現場での確認と「バージョン3.5」への図面修正により、無駄なスペースを削減し、念願のイートインスペースの確保に成功しました。

新店舗の建設現場へ!図面と現実の違い

こんにちは!ひとぱん工房の店長、ひとみです。

いよいよ春の新店舗オープンに向けて、現場が慌ただしく動いています。先日、建設中の現地へ3回ほど足を運んできました。今はまだ建物の基礎となるコンクリートが打たれた状態なのですが、実際にその場に立ってみると、不思議な感覚に包まれます。

図面という「真上からの視点」で見ていたものが、現地の床に立って「横からの視点」で見ると、全く違った景色として飛び込んでくるんです。「あ、ここからの眺めはこうなるんだ」「ここの距離感は意外と近いな」といった発見は、やっぱり現場に行かないと分かりませんね。

施工は実力のある業者さんにお願いしているので、建物自体はトントン拍子に進んでいくと思いますが、中身、特にパン屋の命とも言える「厨房」の設計に関しては、私自身が責任を持って決めています。

パン屋の心臓部!私が「動線」にこだわる理由

パン屋さんにとって一番大切なもの、それは「動線(どうせん)」です。

これは、私たちスタッフが仕事をする時の「動きの流れ」のこと。例えば、パン生地を捏ねる場所、発酵させる場所、焼く場所、そして粗熱を取る場所。これらがスムーズに繋がっていないと、スタッフ同士がぶつかったり、焼き上がりのタイミングを逃したりしてしまいます。

施工業者さんは建築のプロですが、「パン屋の現場の動き」までは分かりません。「スタッフが何人の時にどう動くか」「どこに冷蔵庫があれば最短距離で作業できるか」……これを把握しているのは、長年厨房に立ってきた私だけなんです。

この5年間、現在の店舗で営業してきて「ここが不便だった」「もっとこうしたい」という改善点は山ほどあります。それらを全て解消し、ベストな状態でスタートを切るために、私が自ら図面を引いて、配置を細かく指示させてもらいました。

諦めかけていた「イートインスペース」の逆転劇

実は、新店舗の図面作りにはかなりの苦労がありました。
新しい店舗は、今の厨房よりも面積が約3倍もの広さになります。「これなら夢だったパンカフェができる!」と最初はワクワクしていたんです。

しかし、いざ理想的な作業動線を確保しようと図面を引いてみると……。
「あれ? 席が全然取れない……」

厨房機器や作業スペースを配置していくと、3倍の広さがあるはずなのに、お客様に座っていただくスペースがほとんど残らないという事態に陥ってしまいました。「やっぱりテイクアウト専門店にするしかないのかな」と、一度はイートインを諦めかけ、その図面を却下したこともありました。

ところが!
現場に立ち、メジャーで測り直し、何度もシミュレーションを重ねた結果、「図面バージョン3.5」とも呼べる最終案が完成しました。

当初「無理無理!」と思って却下したパターンを改めて見直してみると、意外にも無駄なスペースを削ぎ落とすことができ、しっかりとイートインスペースが確保できることになったのです!

イートインに込めた私の想い

私が無理をしてでもイートインスペースを作りたかった理由。
それは単に「席がある」ということ以上の、大切な3つの想いがあるからです。

まず何より、「焼きたてのパンの美味しさ」をその場で味わっていただきたいからです。
パンが一番輝くのは、オーブンから出てきた直後のあの瞬間。
香ばしい小麦の香りと湯気、そしてアツアツの食感……。
テイクアウトではどうしても少し冷めてしまいますが、イートインならその「最高の一瞬」を楽しんでいただけます。
「あつあつで美味しい!」という感動は、その場でしか味わえない贅沢です。

そして、作り手としての私のわがままかもしれませんが、「お客様の美味しい笑顔」を直接見たいという強い想いがあります。
「うわ、おいしい!」そんな声や表情を厨房から感じられることは、毎日早起きしてパンを焼く私にとって何よりのエネルギー源になります。
お客様が笑顔になる瞬間を共有できる距離感、それを新店舗でも大切にしたいんです。

最後に、「毎日頑張るママたちの憩いの場を作りたい」という気持ちも変わりません。
家事や育児、お仕事に追われる毎日の中で、焼きたてのパンとコーヒーでホッと一息つく時間。
そんな「自分へのご褒美時間」を過ごせる場所が、この新しいお店であればいいなと願っています。

東松戸の新店舗場所

千葉県松戸市東松戸2-10-6 LATTICE東松戸1F

曽谷店の営業は1月第3週まで!

最後に、現在営業中の曽谷店についての大切なお知らせです。

当初は「12月いっぱいで閉店」とお伝えしていたかもしれませんが、新店舗の工事スケジュールの関係で、少しだけ営業期間が延びることになりました。

曽谷店での営業は、1月の第3週(1月18日)までとなります。

その後、引っ越しや準備のため約1ヶ月ほどのお休みをいただき、春に東松戸でのオープンとなります。
「食べ収め」とは言わず、ぜひ東松戸の新店舗にも来ていただきたいのですが、お近くの曽谷の皆様には、この期間中にぜひ足を運んでいただければと思います。

新店舗ができるまでのワクワク感、そして完成した暁には、皆さんとその空間を共有できることを心から楽しみにしています!

\ 国産小麦のパンを全国へ /

ひとぱん工房の冷凍便

オンラインショップでは、店舗でしか味わえなかった手作りパンを「冷凍」でお届けいたします。
冷凍だからこそ、風味を極力逃さずに遠方の方でも焼きたてのような味わいをそのままにお楽しみいただけます。
お好きな時にオーブンやトースターで温めれば、国産小麦が香るふんわり食感をお家で再現可能です。

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ひとぱん工房
ひとぱん工房
国産小麦100%のパン屋
国産小麦100%にこだわり、熊本と北海道から厳選した小麦を使用する「ひとぱん工房」は、毎週土曜と日曜日のみオープンする手作りパンのお店です。東京や大阪の有名店で10年以上修行を積んだ女性店長が、香り高い素材を引き立てるこだわりの製法で丁寧に焼き上げています。砂糖はミネラル豊富な鹿児島県産の粗糖、塩には沖縄県産のシママースを使用し、素材の旨みを最大限に引き出したパンをお届けします。小麦の豊かな風味とふんわりとした食感が特徴で、どれも素材本来の味わいを存分に感じられると思います。
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