物価高騰時代のパン屋さんの役割 – ひとぱん工房の挑戦

hitopan

私の個人的な意見なんですけども、物価は上がることはあっても、なかなか下がらないんじゃないかなって思うんですよね。

卵の値段だけではなくて、今あらゆる物の値段が上がってますよね。
お肉もそうですし、卵とチーズもそう、電気代も上がってますね。
物価を上げている原因が消えたら、例えば今物価上昇の原因の一つと言われている「戦争」が終わったら、物価が元に戻るかというと、多分戻らないと思うんです。

どうしてですか?

過去を振り返ると、物価は上がり続けてきたからです。
緩やかに、物の市場価格は成長し続けている、と言えます。

それと同時に所得も上がっているからこそ、経済は成り立っているのですが、平均年収は緩やかに成長しているものの、30年前の過去最高値よりも今の方が低いのが現状です。
物の値段は上がっているので、経済的にはインフレが起きて良いように感じますが、所得があまり変わらないので出費は抑えられ、需要が高まっているわけではなく、コストが上がっていることで物の値段が上がっているこの状況を「コストプッシュ型インフレ」または「スタグフレーション」といい、日本の経済成長はあまり良い状況とは言えません。

企業が物価を上げたくなる仕組み

先行き見通せない「不景気」という中で上がった物価が、今後元に戻るかと言われたら、なかなか戻りにくいと思います。

これは販売者側の意見になりますが、販売者は少しでも儲けを増やすために、本音では商品を高く売りたいわけです。
今は光熱費や原材料費が高騰しているため、販売価格を上げざるを得ない状況なので、価格を上げるのですが、このような高騰がなくても、販売価格は高く設定したいのです。
しかし、デフレ禍の日本で、得に価格競争せざるを得ない業界などは、他社よりも値段を高く設定すると他社に消費が流れてしまうリスクがあります。
価値に見合った設定も大事ですが、業界の価格帯という物差しを視野に入れるのもとても大切です。
そして、一度上げた価格は、なかなか戻せません。
消費者が認めてくれたら(購入し続けてくれたら)その価格がその商品の価値として維持されますし、物価と共に上がっていく人件費を賄うためにも、価格を落とすことはなかなかできません。

以上の理由から企業は、できれば何も口実がない時でも価格は上げたいはずなのです。
でも、それをしてしまうとお客様に何て思われるか分からないので怖い。

なので、あくまで私の想像ですが、今の物価高を理由に便乗値上げしてしまいやすいと思います。
企業は売り上げを上げたいはずですからね。
あまり高い値段でパン売りたくないって言っているのは、そんな変人は私ぐらいです。笑

企業は一度上げた価格をなかなか下げたがらない。
つまり、一度上がった物価は下がらないんじゃないかなって思います。
その歴史が積み重なって、物価は上がり続けているのではないかと思います。

物価の変動に振り回されないために、ひとぱん工房がやっていること

ひとみ店長の個人的な見解としては、企業としては利益を上げていきたい。
値上げのタイミングで上がったものを、なかなか下げにくいってことですね。

消費者側も、当たり前の値段が長く続くと、その価格に慣れてしまうのですよね。

卵を昔1パック150円ぐらいで買っていたけども、1パック300円がしばらく続いてしまうと、300円が当たり前になってしまうように。
たまに、1パック250円でスーパーで安売りされていたりすると、「えっ安!」って反応に変わると思います。
前は、安売りで100円以下で買えていたはずなのに。

なので、物価が上がり続けて、これがずーっと続いていくんじゃないかなって思います。
賃金も同じ割合で上がり続けてくれればいいのですがね。(いわゆる好景気と言われる、緩やかなインフレの状態)

ひとぱん工房が国産小麦を選んでる理由としては、輸入する小麦粉の値段が上がったとか下がったとかに左右されたくないっていうのも理由のひとつとしてあるんですよね。
なので、今のような卵の価格高騰などでパンの販売価格が左右されてしまうというのは、私の中では、ストレスなんですよね。
「来月は手に入らないかもしれない?」なんて考えながら仕事をしたくないですからね。

かといって、自分でニワトリを育てるわけにもいかないので、個人店の難しいところですね。
どうしても市場の価格や入荷状況に左右されてしまう。
国産小麦100%を選んでいると、戦争などの他国の情勢によって「輸入小麦が入ってこない」なんてことに困ることが本当にないです。
ありがたいことですね。

台風や気候変動とかで、不作の影響は多少出るかもしれないですが。
そのような場合は、小麦粉の質にあらわれたりして、「ちょっと吸水が悪いです」というお知らせが製粉会社さんから来たりします。
生産が追いつかずなどの問題は今まで一度もありませんし、国外の戦争の影響も受けてないです。

ガソリン価格が上がって、運搬費がプラスされて価格は上がってしまうことはありますが、それ以外は安心です。
国産小麦が無くなってしまったら、もうパン屋さんはできないですね。

国産小麦がある限りは、バゲットでも食パンでも焼き続けますよ。

ひとぱん工房はお客様に喜んでいただける美味しいパンを焼くことに専念しています。
そして、できるだけ国産の食材を使い、安心してお召し上がりいただけるパンを提供していきたいと思っています。

物価が上がり続ける現状では、家計を圧迫することもありますが、ひとぱん工房ではできる限りのコスト削減を行い、お客様にお手頃な価格で美味しいパンを提供できるよう努力しています。
お客様に支えられ、これからも地域に愛されるパン屋さんであり続けたいと思っております。

最後に、物価の高騰や生活費の増加に悩む皆様に、ひとぱん工房のパンが少しでも癒しや喜びを与えられることを願っています。
これからもお客様の声を大切にし、美味しいパンを焼き続けてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

物価の上昇について考えることは大切ですが、日々の暮らしの中で、美味しいものを食べる喜びや心の癒しを大切にしていきましょう。
それが、私たちひとぱん工房がお客様に提供できる最高の価値だと信じています。

\ 国産小麦のパンを全国へ /

ひとぱん工房の冷凍便

オンラインショップでは、店舗でしか味わえなかった手作りパンを「冷凍」でお届けいたします。
冷凍だからこそ、風味を極力逃さずに遠方の方でも焼きたてのような味わいをそのままにお楽しみいただけます。
お好きな時にオーブンやトースターで温めれば、国産小麦が香るふんわり食感をお家で再現可能です。

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ひとぱん工房
ひとぱん工房
国産小麦100%のパン屋
国産小麦100%にこだわり、熊本と北海道から厳選した小麦を使用する「ひとぱん工房」は、毎週土曜と日曜日のみオープンする手作りパンのお店です。東京や大阪の有名店で10年以上修行を積んだ女性店長が、香り高い素材を引き立てるこだわりの製法で丁寧に焼き上げています。砂糖はミネラル豊富な鹿児島県産の粗糖、塩には沖縄県産のシママースを使用し、素材の旨みを最大限に引き出したパンをお届けします。小麦の豊かな風味とふんわりとした食感が特徴で、どれも素材本来の味わいを存分に感じられると思います。
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