HACCP(ハサップ)の営業電話に騙されてしまった話
今回は、パン屋開業の時の失敗談をしたいと思います。
内容は営業の電話で失敗しました。今も現在進行形の苦い件なんですけど。
株式会社マインドアビリティという会社の営業
ジャム兄:
電話営業のサービスに入って失敗したってこと?
ひとみ店長:
そうです。
そのサービスはHACCP(ハサップ)のクラウドシステムを提供する、という内容でした。
ジャム兄:
ハサップとは何ですか?
ひとみ店長:
保健所からの指導、というか義務付けられている「飲食店の衛生管理」のことです。
ジャム兄:
冷蔵庫の温度などを定期的に確認したり、記録に残すってことだよね。
ひとみ店長:
そうです。なぜやるかというと、もし食中毒とかが起きた時に、なぜ起きたのか?を検証するために必要なデータなんですね。
そして、何より食中毒が起きないための、チェック表でもありますから、事故を未然に防ぐツールでもあります。
それがハサップです。
パン屋さんは、基本ナマモノは出ないので、私も今まで多くパン屋さんに勤めてきましたが、食中毒は1回もなかったし、パン屋さんで食中毒が出た話を聞いたこともないです。
食中毒が出たと聞くとしたら、生肉を扱う焼肉屋さんとかですよね。
焼肉屋さんなどは、しっかり管理してると思います。
2021年6月よりHACCP(ハサップ)が義務化
2021年の6月からこのハサップが、義務になったんです。
任意だった、曖昧な作業が、義務になりました。
人の命に関わることでもあるので、曖昧ではいけないですよね。
だいたいチェックリストを、その店舗向けに作って、チェックするのが普通なんですが、今回の営業(株式会社マインドアビリティ)の話は、便利にクラウド管理できるサービスを提供していたんです。
クラウドというのは、紙を印刷したり、保管したりする必要もなく、インターネット上で管理できるということです。
話を聞いた当時は、魅力的だなと思って、契約することにしました。
しかも、そのハサップサービスの利用料が無料だったんです。
ジャム兄:えー!タダより怖いものはないんじゃない?(笑)
今思うと本当にそうなんですが、無料の代わりに別の商品を無料でお試ししてください。という内容だったんです。
ハサップサービスを無料で使える代わりに、NTT東日本の〇〇サービス、〇〇サービスなどを利用してもらいたいので、NTTと直接契約してもらって、最低1年間利用して欲しい、という内容でした。
NTT東日本のサービスは、かなりお金がかかるのですが、そこも無料です。って言うんです。
怪しいですよね。
でもお金の流れがわかれば、納得できるので、その当時私は契約してしまったんです。
なぜNTT東日本にも、お金を払わなくてもいいか。
ハサップを紹介してきた業者は、NTT東日本のサービスを紹介して、契約することでNTT東日本からキャッシュバックがもらえる仲介業者だったんです。
携帯の仲介をしている人とか周りにいないですか?
他にもインターネット回線紹介してる人とか。
営業に来た会社は、仲介料で稼いでる会社だったんですね。
なので、直接契約してもらさえすれば、サービス利用にかかる金額よりも、バックされる金額の方が大きいので、差額の利益ができて、うまく経営してるんです、という話でした。
確かにそれが本当であれば、こちらの出費なく、ハサップのサービスも、またNTT東日本のサービスも無料で1年間試せる、といういいことしかない内容だったんです。
確かに、話を聞けば損してるのはNTT東日本だけです。
NTT東日本も試してもらう、というところの先行投資をしていると考えればいいし、大きい会社だから潰れることもないし。
その営業された企業も、たしかNTT東日本の子会社です。と言っていたと思います。
本当かどうかはわかりませんでしたが。。。
NTT東日本のギガらくカメラなどの利用は必須
ジャム兄:
そのNTTのサービスはなんだったの?
NTTのサービスは色々あって、店内に設置できるカメラの貸し出し(ギガらくカメラ)、その動画をクラウドで見れるサービスとか、あとは反社チェックサービスとか、とにかくいろいろ。
そのようなサービスを1年間無料で試してみませんかという契約でした。
そして契約して、直接NTTと契約しているのは、ひとぱん工房なので、請求はこっちに来るんですけど、もちろん営業にきた企業(株式会社マインドアビリティ)が、代わりに全額支払ってくれるという約束でした。
事件はここからで、最初はよかったんですが、数ヶ月して、支払いの督促状が届いたんです。
ジャム兄:契約どおり、株式会社マインドアビリティが支払っていなかったってこと?
そうです。契約書にも毎月支払う内容が書いてあるけど、それに安心していて、まさか支払いが滞るとは思っていませんでした。
客観的にみたときに支払い義務があるのは、ひとぱん工房の方なので、NTTからの催促はひとぱん工房に来ます。
営業にきた企業(株式会社マインドアビリティ)に催促しても、「今はお金が動かせない」という対応をされてしまいました。
NTT東日本からは確実にキャッシュバックが出てるはずなので、お金がうまく回ってないのは営業してきた企業側なのは間違いないです。
お金の管理ができていない状況はオペレーターからもわかりましたし、顧客管理もズサンなものでした。
よく考えたら、これは結構グレーな契約だったな、とわかりましたが、時すでに遅しでした。
インターネットで調べてみたら、被害者っぽい人の口コミが多くあって、今更になってダメだったんだ、、、と落ち込みました。
(以下:https://www.jpnumber.com/freedial/numberinfo_0120_042_116.htmlより引用)

おそらく、会社の決済権がある人の管理がずさんで、このようなことが起こっていると推察するので、当店に営業に来た女の子も、ある意味被害者のような立場だったと思います。
営業の女の子は、真摯に対応してくれていたので、担当の営業マンに当たることは、心情的にできませんでした。
こんな会社は、消えて欲しい!悪だ!と言っても、お金で回る経済では、なかなか淘汰されないのも事実。
なので、消費者やサービスを利用する者が、賢くなるしかないのですね。
とても勉強になりました。
その後の営業会社の対応
ジャム兄:結局こっちが支払うことになったんですか?
ひとみ店長:現在進行形なんですが、今のところ、延滞金も付きつつ、遅れながらもなんとか支払ってもらっている状態です。
この会社の消費者センターへの問い合わせも増えているようで、多分NTTに注意勧告が入ったんでしょうね。
ここ最近、NTT東日本からお叱りを受けたらしく、返済計画を具体的に示し、とにかく支払います。という姿勢のようです。
その会社(株式会社マインドアビリティ)が倒産したら、こちらが支払わないといけない事実は変わっていません。
なので、契約満了までヒヤヒヤしてます。
営業から話を聞いた当初は契約しよう!と思って契約したけど、結果的にお店のために使える時間が、トラブル対応のための時間に変わってしまっていて、お店としてはデメリットだけが膨らんでしまいました。
今後気を付けるとしたら、契約する前に、インターネットの口コミとかで、その会社について調べるべきですね。
今回は、営業にのったら苦い結果になった、という話でした。
営業の方は、すぐに会いたがるし、丸め込みたがるし、決めて欲しいって必死になってるんですけど、全然すぐに決める必要ないと思います。
その場で決めずに、時間をちょっと作ってじっくり会社のこと調べたりとか、内容を吟味する時間をつくること。
「今月までなんですよ」とか、この場所で決めてもらったらサービスできるんです、なんて言葉に惑わされず、本当にこちらのことを考えてくれている営業マンを見極めてください。(自戒の念を込めて)
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。